いまや「SIMフリーiPhone + NTTドコモ回線(MVNO)」は、最安値で月1000円以下で使えます。
とはいえ「SIMカード」「SIMフリー」「MVNO」は、以前から存在しており、2008年のiPhone3GのころからSIMフリーをドコモSIMで使うことができました。
数年前まで「SIMフリーiPhone + NTTドコモ」を使うのは非常に贅沢品でした。
「電波や仕事の都合でドコモ回線しか使えない。でもiPhoneを使いたい。」という事情がない限りは、まったく割に合わない月額費用でした。
iPhoneの新機種発売とドコモのパケットプランにあわせて、大きく7つの時代に分類してみました。
長いので複数回に分けてご紹介します。
iPhone+ドコモパケホ年表
iPhoneの歴代発売日とドコモのパケット定額サービスで比較してみました。
年月 |
イベント |
プラン |
2007年6月 |
iPhone発売
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GSMのため iPhone使用不可 |
2008年7月 |
iPhone3G発売
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パケット 青天井時代 |
2008年10月 |
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2009年1月 |
パケ・ホーダイダブル PC定額開始
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パケホW 13000円時代 |
2009年6月 |
iPhone3GS発売
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2009年12月 |
パケ・ホーダイダブル 128K開始
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2010年6月 |
パケホW
10000円時代 |
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2010年6月 |
iPhone4発売
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2011年3月 |
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パケホフラット 8000円時代 |
2011年10月 |
iPhone4S発売
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2011年11月 |
Xiフラット 5000円時代 |
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2012年9月 |
iPhone5発売
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2012年10月 |
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2013年9月 |
iPhone5s/5c発売 ドコモ公式発売開始
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ドコモ公式プラン時代 |
2014年6月 |
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パケットパック時代 |
2014年9月 |
iPhone6/6plus発売
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パケット定額料金の値下がりと新型iPhoneの発売とともに、SIMフリーiPhoneの知名度がだんだんと高まっていきました。
ドコモがiPhoneを公式に発売するまでには、かなりの数の「SIMフリーiPhone+ドコモ」を使っている人がいました。
さて、各時代ごとの特徴を見ていきましょう。
パケット青天井時代
2008年7月~2009年12月
iPhone3Gが、2008年7月に初めて日本でソフトバンクから発売されました。
その2か月後にはSIMフリー版が香港で発売され、ドコモのSIMカードで日本国内でも使えることがわかりました。
3Gと3GSは技適マークが本体に印刷されていたため、技適マークがついていない香港版は同じモデルとはいえ日本国内で使うことがグレーでした。
なお、当時の総務省の見解は「違法ではない 」でした。
とはいえ、ドコモSIMで使うには、同年10月から開始したパケホーダイダブルを使用しても
「パケット上限5,985円(税込)+それ以上の利用は1パケットあたり0.021円」
という青天井のプランしかありませんでした。
iPhoneを使っていると、あっという間にパケット上限を突破し、毎月の携帯電話代が2万~3万円。。。公衆Wi-Fiもあまり普及しておらず。。。
お金持ち以外は「電話+自宅Wi-Fi運用のみ」とガマンの運用を強いられていました。
パケット青天井時代の料金プランはこんな感じでした。
サービス | 価格 | |
基本使用料
|
FOMAタイプMバリュー ファミ割MAX |
2,625円 |
パケット定額
|
パケホーダイダブル 上限5985円 +0.021/パケット |
5,985円 ~30,000円程度 |
ISP
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moperaU |
525円 |
docomo メール
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imode |
300円 |
imode.net |
210円 |
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合計
|
9,660円 ~33,675円程度 |
パケホW13000円時代
2009年1月~2010年5月
2009年6月にiPhone3GSが発売され、iOS3では純正テザリング機能がリリースされました。
当時、ソフトバンクのiPhone3GSはテザリング機能をロックしていました。
「SIMフリーiPhone + NTTドコモ」は、脱獄なしでiOSの純正テザリングをつかえました。
Wi-Fiルーターなしで、携帯電話本体だけでPCとインターネット通信できる方法としてSIMフリーiPhoneに注目が集まり始めました。
ドコモは2009年1月からパケホWの上限を5,980円に値下げしました。
しかし、iPhoneはPC接続と同じ扱いだったため、PC接続のパケット上限金額の13,650円が適用されました。
また、通信速度128Kbpsに限定すると、PC接続でも上限5,980円で運用することができましたが、とても使える状態の速度ではありませんでした。
この頃、iOSでのキャリア表示は
「NTT DOCOMO」
でした。
初めてテザリング機能が公開され、世界中でニュースになりましたが利用できるキャリアは限定されていました。
「パケホW15000円時代」は、少なくともパケット青天井を気にせずに使え、テザリングも使えるようになりました。
それでもやはり月額15000円超えは大きな負担でした。
サービス | 価格 | |
基本使用料
|
FOMAタイプMバリュー ファミ割MAX |
2,625円 |
パケット定額
|
パケホーダイダブル 上限13650円 |
13,650円 |
ISP
|
moperaU |
525円 |
docomo メール
|
imode |
315円 |
imode.net |
210円 |
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合計
|
17,325円 |
128k制限の請求例と画面動画です。
5,980円払って、このレスポンスは本当に使い物になりませんでした。
また、当時SIMフリーiPhone本体は、香港Appleから購入する必要がありなかなか手に入りませんでした。
次回へ続きます。
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